Spider-Man Chronicle: Celebrating 50 Years of Web-Slinging
Stan Lee (はしがき), Alan Cowsill (著), Matthew K. Manning (著)
ハードカバー: 352ページ
サイズ:縦305mm×横258mm
豪華ケース入り
出版社: Dk Pub (T) (2012/10)
スパイダーマン生誕50年を記念して出版されたスパイダーマンコミック・ガイドブックです。
初登場のアメイジング・ファンタジー15号をはじめ、アメイジング・スパイダーマンやスペクタキュラー・スパイダーマン、ウェブ・オブ・スパイダーマン等のレギュラー誌は勿論、ワンショットやミニシリーズさらにはFFやシルバーサーファーといった他のレギュラー誌にもスパイダーマンが関わっていれば取り上げられています。
中身の情報量は半端なく、実に898冊ものコミックが年代順に掲載されています。各号の解説もそうですが、ビジュアル的にも数々の歴代作家のコミックカバーを眺めるだけで、充分楽しめます。まさに”究極のスパイダーマン歴史本”といっていいのではないでしょうか。
■1960年代(86冊掲載)アメイジング・ファンタジー15号は勿論、その登場までに何らかの影響を与えた作品も紹介されています。
■1970年代(140冊掲載)画像右は手持ちのシルバーサーファー誌。この頃の画風がいかにもアメコミって感じで、一番好きな時代です。
■1980年代(193冊掲載)ピーター・パーカーとメリー・ジェーン・ワトソンの結婚は『アメイジング・スパイダーマン・アニュアル21号』で描かれています。
■1990年代(210冊掲載)1997年のフラッシュバック月間ではピーター・パーカーの両親が登場。
■2000年代(212冊掲載)今でも話題のゾンビーズは2006年でしたね。
■2010年代(57冊掲載)最近ではケインが2代目スカーレット・スパイダーになったり、フラッシュがベノムになったり
・・・
ざっとですがこんな感じです。私見ですが、この本は今まで入手した数々のスパイダーマン本の中でもベスト3に入る素晴らしいものです。惜しむらくは、もう少し出版を先延ばしにして、そうアメイジング完結の700号まで待って編集すればさらに完璧なものになっていたのではないでしょうか。
●補記
最近出版されたスパイダーマン翻訳本と大全左から、
『スパイダーマン:ウィズ・グレート・パワー』(ヴィレッジブックス 2012年11月10日発行)
『ベスト・オブ・スパイダーマン』(小学館集英社プロダクション 2012年11月7日発行)
『スパイダーマン大全』(小学館集英社プロダクション 2012年12月3日発行)
『スパイダーマン:ワン・モア・デイ』(小学館集英社プロダクション 2012年7月24日発行)
『スパイダーマン:ブランニュー・デイ 1』(小学館集英社プロダクション 2012年12月19日発行)
翻訳本はスパイダーマン関連だけでもこれだけあり、他のマーベル作品やDC作品を加えたらかなりの数になります。自分の記憶が正しければアメコミ翻訳化がこれだけ盛んに行なわれるのは今回が3回目だと思います。1度目は光文社が単行本を出したり月刊スーパーマンさらにはポップコーンが出版された1970年代後半から80年にかけてのあたり、2回目はマーヴルクロスが月一で出版されていた1996年頃、この頃は空前のアメトイブームにもなり関連のフィギュア書籍も数多く出回りました。
今回の翻訳化はまだまだ続きそうで楽しみです。『ブランニュー・デイ』も3号まで出るそうですが、さらにそれから先はと思うと・・・。個人的には上記クロニクルは勿論、WHAT IFの傑作集なども面白いと思いますがなかなか難しいようです。
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