最近購入したスパコミ(2)
「最近購入したスパコミ」の第2回目です。今回は、『Spider-Man Reign #4』、『Spider-Man Family #1』、『Spider-Man Loves Mary Jane #16』(画像左より)の3作品をご紹介したいと思います。
【Spider-Man Reign #4】
ミニシリーズの最終号です。
前回でも触れましたが、これはお爺さんスパイディのお話なのですが、最終号はサンドマンがかなりクローズアップされています。
実はこのシリーズには第1号からずっと登場してる “第二の主人公” ともいうべき少女がいるのですが、彼女はベノムが音に弱いことを知り、仲間と教会の鐘を鳴らし続けます。
サンドマン率いるウォータースコマンドは鐘を鳴らすのを阻止すべく、少女たちを狙撃しようとします。狙撃指令が出ても、少女はただ一人逃げませんでした。
その瞬間!サンドマンは少女の目を見て気がつきます。そう、彼女は幼い頃別れた自分の娘だったのです。しかし時既に遅く、少女はコマンドたちの放った銃弾により蜂の巣になっていました。サンドマンは少女を胸に抱きますが、「お父さん会えてよかったよ」と弱々しい声で言い絶命しました。
一方、お爺さんスパイダーマンはベノムとベノムから派生した何百もの共生体が集結した高層ビルへと向かいます。しかしスパイダーマンたった一人ではとても倒せるわけもありません。と、そこへ娘を亡くし正義に目覚めたサンドマンがやって来て、スパイダーマンに「シニスターシックスのメンバーはみな身体に爆弾を仕掛けている」と言い、起爆装置を渡します。
やがて共生体の群れがスパイダーマンに飛びかかった瞬間、スパイダーマンは起爆装置のスイッチを押しました。
サンドマンとその娘にスポットがあたった結末でしたが、これはもうすぐ公開される「スパイダーマン3」を多少意識してのストーリー展開だと思われます。
【Spider-Man Family #1】
収録内容は二つの新しいストーリーと、『Untold Tales of Spider-Man #3』、『Amazing Spider-Man #176』の再録、そして個人的に最も注目したのが、以前コミックボンボンで連載されていた山中あきらの『スパイダーマンJ』が初めてアメコミ誌に登場したことです。
ただ以前の池上遼一のスパイダーマン同様、絵が反転されています。効果音も勿論そのまま反転されていますが【画像A】、スパイダーマンJのマークくらいは加工してほしかったと思います【画像B】。
【Spider-Man Loves Mary Jane #16】
ミッドタウン高校を舞台にMJ目線から展開していく青春ラブストーリーです。複雑な男女関係がおりなす、まるでスパイディ版「ビバリーヒルズ高校白書」といった感じです。
15号までカバー&中身とも、日系のTakeshi Miyazawa(タケシ・ミヤザワ)によるものでしたが、この16号からカバーはそのままですが、中身のペンシラーがDavid Hahn に替わってしまったのでちょっと残念です。
個人的にタケシ・ミヤザワのキュートな絵柄がとても好きだったので。
そこで今までに出版された「MJシリーズ」を集めて撮影してみました。
Mary Jane #1-#4(2004年8月号~2004年11月号)
Mary Jane Homecoming #1-#4(2005年5月号~2005年8月号)
Spider-Man Loves Mary Jane #1-#8(2006年2月号~2006年9月号)
Spider-Man Loves Mary Jane #9-#16(2006年10月号~2007年5月号)
■補記■
なお、先日発売された、小田切博著『戦争はいかに「マンガ」を変えるか アメリカンコミックスの変貌』(NTT出版)の表紙もタケシ・ミヤザワが手掛けています。
本を読むことが割と好きな私にとっては、数少ないアメコミ関連の書籍が出版されることは大歓迎です
まだ購入したばかりで30頁ほどしか読んでいませんが、機会があれば中身の紹介&感想を書きたいと思います。(「あとがき」を先に読んだので、著者の最も訴えたいことだけは理解しました)